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文書番号:700063
※ この情報は、2007 年 5 月現在のものです。
迷惑メールを撃退しよう!(応用編)
全世界のメールの 5 割から 6 割は迷惑メールと言われています。
迷惑メールは無視して削除することが一般的な対策ですが、そうしているばかりでは一向に減らず、もどかしいものです。
また、大量の迷惑メールに大事なメールが埋もれてしまう危険性もあります。

以前、「迷惑メールを撃退しよう!(入門編)」では、迷惑メールを届きにくくする対処方法を中心にご案内しましたが、今回はより踏み込んだ、積極的な対処方法について、詳しくご案内します。

迷惑メールが届くしくみ


迷惑メールの送信者は、どのようにしてあなたのメールアドレスを知ったのでしょう。

メールアドレスはさまざまな方法で収集され、迷惑メールの送信業者に利用されます。
また、一度迷惑メール送信業者の手に渡ったメールアドレスは、何度でも再利用される可能性があります。
迷惑メールを受け取った場合は、基本的に無視して削除することが肝要です。
メールソフトのフィルタ機能を使って、迷惑メールを自動的に別フォルダに移動させたり、ゴミ箱に入れてしまうことで、目に触れないようにすることができます。
しかしながら、巧妙にそのフィルタをくぐり抜けてやって来る迷惑メールも存在します。

迷惑メールの問題の根本的な解決は、悪質なメール送信業者を突き止め、その送信を止めさせることにあります。

BCC 送信とは

宛先が違う人のアドレスなのにメールが届いた、という経験はありませんか?

宛先(TO: 欄、CC: 欄)に自分以外のメールアドレスが指定されているにも関わらず、自分宛にメールが送信される場合は、あなたのメールアドレスが BCC: 欄に指定して送信されている可能性があります。

BCC とはブラインドカーボンコピー (Blind Carbon Copy) の略で、出したメールと同じ内容をその相手に気づかれずに第三者に送信する機能です。

メールを出すときに、BCC で誰かのアドレスを指定しておけば、本当の宛先 (TO) と同じ内容が、指定した第三者のアドレス宛にも届くのです。

大多数の迷惑メールやウイルスメールは、この方法を用い宛先を完全に偽装した形でメールを送信しています。
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差出人 (From: 欄) は当てにならない


悪質なメール送信業者を突き止めると言っても、送られてきたメールの送信元アドレスや送信者名などが当てになるわけではありません。

メールソフトで普通に見られる情報は、簡単に偽装することができます。
多くのメールソフトでは、差出人 (From: 欄) に指定する内容を、差出人の「名前」と「メールアドレス」という項目で任意に設定できるため、嘘の内容も簡単に入力できてしまうのです。
そのため、差出人 (From: 欄) に書いてある情報が正しいとは限りません。
迷惑メールの場合、その多くが差出人 (From: 欄) の書き換えを行っています。

それでは、どのようにして悪質なメール送信業者を突き止めればよいのでしょうか。

メールには、本文とは別に「差出人」や「宛先」、「配送されたルート」などの情報が付与されたメールヘッダーと呼ばれる情報が付与されています。
送信元を特定するには、Received: 行を含むヘッダー情報を確認する必要があります。

メールヘッダーを表示する方法については、以下の文書をご参照ください。
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メールヘッダーを確認しよう


ここでは、架空のメールアドレス「taro@hitachiprius.ne.jp」宛に迷惑メールが届いたとして説明します。
架空のヘッダー情報を見ながら確認してみましょう。
実際にヘッダー情報を見てみると、文字や記号が多すぎてあまり見たくないという方が多いかもしれませんが、送信者の特定に必要なのは Received: 情報のみです。

    ※ この例では Received: が 3 つありますが、通過した経路によって数は加減します。
Received: は、このメールがどのようにサーバーを渡り歩いたか、という痕跡です。
サーバーを経由するごとに下から順に追加されるため、上図では、(1) が一番最初に経由した差出人に近いサーバー、(3) が最後に経由した受信者に近いサーバーであることがわかります。

さらに内容を見ていくと、「Received: from X by Y」という情報がありますが、これは「X というサーバーから Y というサーバー宛にメールが送られた」ということを意味しています。

まず、(1) の情報を見てみると、「mail.hogehoge.co.jp」というメールサーバーで処理されたことがわかります。
しかし、この部分の情報は迷惑メールの送信者のサーバーに関するものなので、嘘であることも多く、あまり意味はありません。

一方、(3) は、このメールの受け取り手の加入しているプロバイダ内での処理を表しており、送信者に関する情報は記載されていません。

最も確認すべき Received: は、「Received: from X by Y」の X 部分が未知の管理元で、Y の部分が自分の契約プロバイダになっている部分です。
上図では (2) がこれに当たり、
  • 「taro@hitachiprius.ne.jp」宛のメールを
  • 時刻「Tue, 1 May 2007 12:21:09 +0900 (JST)」に、
  • 受信ホスト「maihost1.hitachiprius.ne.jp」が
  • 送信ホスト「mail.mifty.ne.jp (spam.yahho.co.jp [555.666.777.888])」から受け取った
と読み取ることができます。

この送信ホストにある IP アドレス (上図では「555.666.777.888」) を、ドメイン名登録情報検索サービスで調べると、送信元サーバーの管理元がわかるのです。
ドメイン名登録情報検索サービスは多々ありますが、ここでは、以下のサービスを挙げておきます。
    日本ネットワークインフォメーションセンター (JPNIC)JPNIC Whois Gateway

メールサーバーの仕組み

メールはパソコンとパソコンを直接行き来しているわけではなく、間に自分のプロバイダや相手側のプロバイダのサーバーを介しています。

例えば、太郎くんが送信したメールは、太郎くんのプロバイダにある A サーバーに一旦送られ、そこから送信先である花子ちゃんのプロバイダにある B サーバーに転送され保管されます。
花子ちゃんはパソコンを起動して「送受信」を行うと、B サーバーに保管されたメールをパソコンに受け取ることができるのです。
このように、メールを送受信するには必ずサーバーを介することになります。

さらに、A と B のサーバーの間に、セキュリティ対策などのために設ける「中継サーバー」と呼ばれるものが存在することもあります。
これが以外にも落とし穴になっており、迷惑メールを送信する業者は、中継サーバーを多量に介することによって、出所をわかりづらくしているのです。
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情報提供しよう


受信した迷惑メールの情報を送信元のプロバイダに伝えることで、悪質な業者の取り締まりにつながることがあります。

その場合は、該当のメールを証拠として送付する必要があります。
メールのヘッダー情報 (電子メールの宛先、差出人、件名、到着するまでの経路などが記載された情報) を添付したうえで、相談してみましょう。
なお、主要プロバイダのお問い合わせ先については、下記をご参照ください。
また、ヘッダー情報を確認したものの、送信元のプロバイダの特定が困難な場合やプロバイダのお問い合わせ窓口が不明な場合などは、各種団体へ相談することも有効です。
ここで集められたスパムメールの情報は、総務大臣による違反送信者への措置や、プロバイダによる送信防止対策などに活用されます。
さらに、広告や勧誘を目的としたメールをきっかけとして詐欺にあったり、ねずみ講、マルチ商法などの勧誘メール、いやがらせや脅迫のメールなどの犯罪に該当するような場合は、お住まいの地域を管轄する警察署へ相談されることをお勧めします。
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関連情報

以下の参照したいタイトルをクリックすると詳細を確認することができます。

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